先日から、技術的要素について主にお話しています。これには理由があります。
IT格差といいますか、東京と大阪の差はあまりに大きい。それ以上に更に小規模な地方都市になると、さらに大きい。特に大阪というのは、メディア産 業自体がなく、第二次産業が中心ですから、経営戦略やマーケティングに対する投資がされていなかったり、人材がいないことをひしひしと感じます。SEOに 関しても、市場規模としては10倍程度違うと体感します。
そして、大阪にいると、良い情報やサービスを受けにくいのです。もうこれはどうしようもない事実です。となれば、戦略としては、
- 王道を行かない戦略をとる(差別化戦略をとるか、ニッチ戦略をとるか。SEOの世界ではフォロワーシップの戦略は選択肢にない。)
- 技術のベース部分では同じ土俵に立てるよう、キャッチアップしておく
が必須となります。重要な情報は、対面で会う人との信頼関係の中から得られることが多いので、やはりハンディキャップはあります。残念ながら、「こ れからは、これがくる!」といった、技術の中でもどれが重要なのかを感覚的につかむことは、大阪では難しいと言わざるをえません。しかしながら、基礎的な 技術のことは、大阪にいてもキャッチアップできます。
SEOについて言えば、これからはひたすら被リンク数を増やすという、力業が効き難くなっていきます。コンテンツの内容こそが、真実であり、また検 索エンジンマーケティングについても、通常のWeb検索で上位に表示されること自体の重要性は、今後5年間で徐々に薄れてくることでしょう。
それはなぜか?
今までは、「WEBページ or Eメール」という二元構造(プル型のWEBとプッシュ型のメール」であったのに対し、第三の主軸が台頭してくるからです。それが、XMLをベースとした新 たなメディア群です。この変化は、今あるインターネットというメディア構造、その上に成り立つ産業構造をまるで違うものにしてしまう程の破壊力を持ってい ます。数あるWEBサービスは究極にコモディティ化してしまいますし、価値あるコンテンツこそが生き残るための秘訣です。今をときめくGoogleや Yahoo!の価値は、現状ほど高くなくなってしまうかもしれません。したがって、今後インターネットの世界で生き抜いていこうと思えば、メディアリテラ シーこそが重要であるという時代が間も無くやってくる(というか、既に来ている)でしょう。
この変化がどの様な変化なのか、については今後お話していきますが、とにかく大きな変動は既に始まっていますので、後から「知らなかった」では済ま されないことでしょう。目の前の上位表示に踊らされて、顔を上げれば巨大に広がっていた「見えない大陸(Invisible Continent)」が見えていなければ、他の人に領土は全て奪われてしまうのです。
話が少々脱線してしまいましたが、大阪のような土地でSEOを行って勝っていくには、まずは戦術の変更が必要だということです。具体的にいえば、コ ンテンツの増強策を図ること。そしてそれが届きやすい仕組みを作るということです。届きやすい仕組みというのは、上位表示のことではなく、機械(検索エン ジンのロボットやRSSパーサー)が読みやすいこと、二次利用しやすいことです。もちろん、基本的なSEO対策をしっかりやった上で、です。